他院修正術:過去2回の重瞼術による眼瞼下垂の発症

私が修正手術を執刀し経過を現在も観察させていただいている患者様についてご紹介させて頂きます。

患者様は2年前、まぶたの修正を希望し当時私が勤務していたクリニックを受診されました。

患者様は元々奥二重であり、約20年前にある地方のクリニックで二重のラインを少し巾を広げるため、埋没法による二重を希望したのですがうまくいかず、その3年後に都内の大手クリニックで修正を希望し切開法を受けました。しかし、切開による重瞼術にも関わらず術後まもなく一重に戻り、以前よりも瞼の挙がりが悪くなったとのことでした。

下の画像が初診時で右は眼瞼下垂が顕著で瞼には切開線の跡が見えてます。また左は切開線が右より瞼縁側にあり、不自然なシワが切開線跡に交差し、右同様、眼瞼下垂でした。

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患者様は外へ出ることが出来なくなり、家に閉じこもりがちになったそうです。

私は、新たな切開線を瞼縁より8㎜としました。まぶたを挙げる腱膜は瘢痕内にあり、同定が困難で、眼瞼下垂の原因は腱膜が瘢痕化し、挙筋の力が瞼板にうまく伝わらなかったためです。また右の眼瞼挙筋の鼻側半分も瘢痕内にあり、右の開瞼は耳側の筋肉のみで行われていました。そこで右眼瞼挙筋の瘢痕は周囲組織に癒着していたため切除し、残りに挙筋を瞼板に前転固定しました。また左も同様に筋体を瞼板の前転固定しました。

下の画像は術後1年です。

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眼瞼下垂は改善しました。

次の画像は現在(術後2年です。「お化粧して外出できるようになりました」と言われ、そのままで写真を撮影させていただきました。健康的な肌の色ときれいに外出のためのお化粧をされている明るい様子を見て私もとても嬉しかったです。

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修正手術時、右の眼瞼挙筋の鼻側が瘢痕となっていたため、その影響で鼻側の瞼が下垂傾向にあります。しかし患者様は「修正手術前のような眼瞼下垂によるまぶたの重さががなくなり、開瞼もスムースで随分楽になりました」と話して下さいました

このような合併症が出てくることは、美容手術がうまくいかなかった時にしばしば有り得ることです。修正を託す病院や医師の選択はくれぐれも慎重にしていただきたいと思うのはこのためです。

銀座すみれの花形成クリニック 院長 横山才也


追記:

修正手術のモニターは、引き受けてくださる方が少ないのが現状です。美容外科手術の失敗は深刻な心の傷になっているため、こちらから無理をお願いすることはありません。このブログに掲載させて頂いている方々は、私の考えを理解していただき、他の同じような思いをされている方々のために勇気を持って画像の公開を了解してくだった方々です。感謝の気持ちと同時に、お一人でも多くの方に明るい人生を取り戻していただけるよう、今後も務めていきたいと思っています。