鼻の修正術:過去に入れたシリコンインプラントが鼻から出てきたケース 

20年以上前に入れた鼻のシリコンインプラントが出てきたということで、来院されました。

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2カ月前に鼻の中に’かさぶた’ができ、気になっていたそうですが、最近になって、シリコンが出てきていることに気づいたそうです。

右の穴の縁、内側より、インプラントの一部が出てきており、左の穴の縁には不良肉芽がありました。

シリコン摘出する前に、念のため鼻腔内の細菌検査を行ったところ、多くの抗生物質に抵抗する菌が鼻腔内にあることがわかりました。このため、初回はインプラントを抜くだけで、患者様が希望されていた同時再建は先延ばしにしました。

シリコンを取り除き、創部を洗浄後、ドレナージチューブを挿入して、手術を終えました。

抜去したインプラントです。

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インプラントは破損しており、3つに分断されていました。

基本的にシリコンインプラントが皮膚から出てきた場合、同日の新しいインプラントの再挿入は適切ではありません。キズが落ち着いてから鼻の再建手術を行います。

この患者様の「鼻尖部」は、今後耳にある軟骨を使って再建する予定で、「鼻背部」はシリコンを入れることを検討中です。この患者様の場合は、感染したことが原因でインプラントが出てきたので、肋軟骨を使って「鼻尖」と「鼻背」を再建することも検討しています。

「随分昔に鼻に入れたインプラントの調子がおかしい」、という方は実際のところかなりいらっしゃると思います。再度手術を受けることを面倒だと先送りにしてしまうと、感染が進んで鼻の形が崩れたり、ずれたインプラントが思わぬ場所から突出してきたりと、大変なことになってしまいます。この患者様は、ドレナージチューブから膿が出続けるため抗生物質の処方を行い、再建を延期しました。

最後に、このような修正ケースについてですが、受診しても適切な対応ができないようなクリニックに行ったのでは中途半端な処置をされた上、再びインプラントを入れる手術をされ必ずトラブルが起きます。「修正をやっています」と謳っていても鵜呑みにするべきではありません。

経験があり責任を持って医療を行っている形成外科専門医を選んで、早めに受診してください。