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【専門医解説】鼻の手術後の喫煙と副流煙について

銀座すみれの花クリニックの院長横山才也です。

鼻の手術後の喫煙と副流煙は、手術結果に悪影響を及ぼす可能性があります。以下にその理由と、手術後の注意点についてご説明いたします。

臨床的に喫煙者と副流煙の影響を受ける方は、皮膚移植の生着率が低く、皮弁形成においては末梢の壊死の可能性が高くなり、また、指の切断の血管吻合手術においては指の生存率が低い、以上はすでにわかっていることです。従って、これらの臨床経験から以下のことが考えられます。但し、論文などで報告されているわけではないので、これらについては鼻の手術をこれまで多くやってきた臨床経験による推察です。

またタバコが、末梢の細動脈の血管を収縮し、血流が低下することは、広島大学病院国際リンパ浮腫治療センターの光嶋勲教授がすでに学会で ニコチンを含む タバコによってラットの細動脈が収縮する 動画で報告しています。

喫煙が手術に与える影響

副流煙の影響

タバコのフィルターがない副流煙には、直接喫煙するよりも3.7〜3.8倍多くのニコチンが含まれています。そのため、手術後の患者様が副流煙にさらされることも、喫煙者以上に手術結果に悪影響を及ぼす可能性があります。

注意点

まとめ

手術後の良好な経過のためには、喫煙と副流煙を避けることが非常に重要です。

以上は、私が大学院外科系形成外科学講座に在籍していた頃のラット実験結果に基づくところも含まれています。移植片への新生血管は、移植手術を行ってから平均144時間と確認されました。その実験に基づいて移植を考えると健康体であれば移植片に血流が灌流するのは約6日です。極めて細い血管であり、脆弱なため外力によって新生血管が破綻することもあります。また新生血管を認める移植6日目は安定した血液供給状態とは言えません。新生血管が完成され、組織片の灌流が安定化するのは少なくとも2週間はかかります。
ただし移植片を受ける側の皮膚が薄い、瘢痕が著しい場合などは術後6〜7日目に新生血管が出現するかは未知です。移植片への新生血管が術後10日目以降に出現するようなら、移植片は阻血によって生着は困難です。
特に真皮脂肪組織片は、血流の良い部位に移植する必要があります。シンプルに移植を行うのでなく(単純に移植片をのせるといった考え方は間違っています)、執刀医が術前・術後の指導を行い、移植を受ける側の血流を考えて手術を行うことが大切です。

私が患者さんに日頃お話する内容は私が関わった実験に基づいています。ネットで「私は吸っても大丈夫だった」という方がいるかもしれません。それは個人差があることですし本当かどうかもわかりません。医師の指導に従ってください。

2025年3月12日

医療法人社団S&T医会

銀座すみれの花クリニック

院長 横山才也

形成外科学会認定専門医/JSAPS日本美容外科学会専門医

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